「未経験OK」の求人に応募する人が知っておいたほうがいいこととは?

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未経験OK

求人広告でよく目にする「未経験OK」「未経験者大歓迎!」というフレーズ。

「興味がある会社」や「なりたい職種」の求人に、そんな言葉が載っていたら思わず応募したくなりますよね。

しかし、まったく未経験の人が応募して本当に大丈夫なのでしょうか?

前から気になっていた会社の求人が出ていた!
 
今の仕事と業界も職種もぜんぜん違うけど「未経験者歓迎!」って書いてあるし、さっそく応募してみようっと。

ちょっと待って!

 
「未経験OK」と書いてある求人でも言葉通りに受け取れないケースも多いんです。
 
今回は未経験OKと書かれている求人情報の本当の見分け方を解説します。

「未経験OK」ってどういう意味?

初心者歓迎
そもそも「未経験OK」とはどのような意味なのでしょうか。

普通、未経験と言えばその仕事の経験が全くない人のことを指すと捉えられがちです。
ところが求人広告に出ている「未経験」の意味は、それだけではないのです。

求人における「未経験」の意味は、主に以下の3つの意味に分けられます。

  • 全くの素人
  • 業界未経験
  • 職種未経験

全くの素人

ひとつめは、業界・職種ともに全くの未経験者のことを指します。
例えばある食品メーカーの営業職の人が製造業の経理部門に転職したい場合はこれに当たります。

業界未経験

続いての「業界未経験」は、今とは業界の異なる異業種間の転職を考えている場合です。
先ほどの人が教育業界の営業職に転職したい場合は、業界が違うので「業界未経験」となります。

職種未経験

3つめの「職種未経験」は、同じ業界内で職種だけ違う場合です。

先ほどの例で言えば、同じ食品業界でも経理や商品開発などの部門に応募するケースが「職種未経験」となります。

このように「未経験OK」にも複数の意味があることを念頭に置いておかないと、応募しても書類選考で落とされてしまうなど痛い目にあうことがあるので注意が必要です!

「未経験者OK」は嘘?隠された企業の本音4つ

会社
これまでに「未経験OK」の3つの意味をご紹介しました。

もしかしたら

  • 「未経験者の定義に業界や職種の経験者を含めるなんてややこしい!」
  • 「未経験OKなんて嘘じゃないか!」

と感じた方も多いかもしれません。

実は、「未経験者OK」は決して嘘ではないのですが、そう書かざるを得ない企業の隠された本音があるのです。

その隠された企業の本音を4つご紹介します。

(1)応募ゼロを防ぎたい求人サイトの思惑

もし求人広告を出して応募がゼロだったら、お金を払って広告を出した企業はどう感じるでしょうか?

「ここで集まらないなら次に求人を出す時は違うサイトに出そう」と考えるかもしれませんよね。

そうなると困るのは、求人サイトを運営する人材会社です。

そこで求人サイトの担当者は、応募が集まらずに悩んでいる人事担当者や社長に「未経験OKにするとたくさん応募が来ますよ」とアドバイスします。

「未経験OK」というのは、求人広告を出し続けてもらうための求人サイト側の狙いでもあるのです。

(2)不人気企業だから応募を増やしたいケース

「未経験者OK」の広告で次に考えられるケースは、人気のない企業の求人です。

いわゆるブラック企業であったり、仕事内容がハードだったりすると社員がなかなか定着しません。

そんな企業はとにかく「未経験者OK」で広告を出し、「10人採用して2人残ればいいや」という感覚ですぐに採用します。

頻繁に求人を目にするような会社は人の入れ替わりが激しいということなので、注意が必要です。

(3)即戦力を欲している優良企業

「未経験OK」の求人の中には、まっとうな会社で即戦力を求めているようなケースもあります。

未経験者でも、これまでの経験を活かして企業に新しいアイデアをもたらしてくれる人材を求めているので、採用の過程でも必然的にその人物の能力の高さが求められます。

もし採用につながればとても良い求人なのですが、このような求人は全体の15%ほどで、狭き門です。

(4)あえて未経験を求めているケース

「未経験歓迎」の求人の中には、あえて「まったくの未経験者」を求めているケースもわずかですが存在します。

まだ他の企業色に染まっていない若手や第二新卒が欲しい場合や、将来の成長を期待して人員を補充したい場合です。

社内での研修制度や新人の教育環境が整っており、すぐに即戦力にはならなくても、じっくり育てて将来的に活躍してほしいというケースです。

未経験の転職者にとってはこれ以上ない好条件ですが、こういった求人は全体の5%に満たないのが現状です。

具体例から見る求人情報の見分け方

求人の見分け方
これまで「未経験OK」にも様々なパターンがあることを説明してきましたが、実は求人情報をよく見ると、企業の欲している人材のヒントがいくつも隠されています。

せっかく応募したのに自分に合っていない求人だったら、時間の無駄になってしまいますよね。

効率よく転職活動を進められるように、求人情報でよく目にするキーワードを用いて企業の本音を解説していきます。

「経験が浅くてもOK」は未経験NG

未経験OKの求人でよく目にする言葉の一つに「経験が浅くてもOK」があります。
以下のような求人です。

経験が浅くてもOK

こちらはホテルの運営会社の求人広告から引用しました。

「デザイン経験が浅くてもOKです!」となっていますが、裏を返せば全くの未経験者は求めておらず「多少のデザイン経験は必要」ということを指しています。

タグなどでは「未経験歓迎」となっていても、少なくとも1年ほどの経験がなければ採用は難しいことを意味します。

「仕事内容」の中身をきちんとチェックする

「仕事内容」の具体的な説明の中にも、応募の際に注意したほうがいいポイントがあります。

こちらは住宅建材を取り扱う会社の一般事務の求人です。

仕事内容はスキルのフィルター

表向きでは未経験OKとなっていますが、仕事内容をよく見ると「資材の発注・手配」「簡単な経理業務」とあります。

つまり前職で発注や経理の仕事に携わったことがある人材を特に求めていることがわかります。

 
続いては、大学職員の求人です。

仕事内容はフィルター

求人の冒頭では「業種・職種未経験歓迎」となっていましたが、具体的な業務を見てみると相当な英語力が必要だとわかります。

このように未経験歓迎としていても、仕事内容をよく見るとスキルのフィルターをかけている場合が多いのです。

「~できる人尚可」は「必須」?

続いては未経験者の求人でよく目にする「尚可」という表現について見ていきます。

あるスキルについて「無くてもいいけど、あればなお良し」と捉えられがちですが、ほとんどは「必須」であると考えたほうがよいでしょう。

こちらは、あるメーカーの求人です。

中国語できればなお良い

この求人では「中国語できれば尚可」となっていますが、要するに「応募者の中に中国語が話せる人がいれば、優先的に扱います」という意味になります。

「中国語ができなくても他の部分でアピールすれば受かるかもしれない」と思われがちですが、わざわざ書くということは中国語ができる人材を必要としているという意味です。

 
続いてはある会社の一般事務の求人です。

エクセルできればなお良い

「エクセルができる方は尚可」となっていますが、エクセルの技能はほぼ必須と捉えて間違いないでしょう。

エクセルを使える応募者は多数いると考えられるので、もし使えないとしたら書類選考で落とされる可能性が高いと考えられます。

企業はそのスキルを「必須」と考えていても、求人では間口を広げるために「尚可」と表現しているケースも多いのです。

「20代中心の職場」は30代以上お断り?

求人情報を見ていると、以下のような「20代の若手活躍中!」といった表現もよく目にします。

こちらは建築設計会社の求人です。

20代活躍中

ここで、「20代中心というだけで、30代の自分でも問題ないだろう」と考えるのは危険です。

求人を出している企業の本音は「20代の若手を採用したい」であり、30代以上になると書類選考で落とされる可能性が高いです。

ではなぜこのような紛らわしい表現をするのでしょうか?

それは雇用対策法によって、企業が募集の際に年齢制限を設けることが基本的に禁止されているからです。

そのため「20代活躍中!」といった表現で暗にふるいをかけているのです。

いざ面接へ!未経験者のアピール方法

面接を受けるキャリ男くん
未経験者OKの求人に応募して、晴れて面接まで進んだ!という場合、面接対策はどのようにすれば良いのでしょうか?

未経験者として採用担当者にどのようなアピールをするのが効果的なのか、面接前に確認すべき心構えについて見ていきます。

競争はかなり激しいことを念頭に置く

激しい競争
未経験者歓迎の求人は、当たり前ですが好条件なほど応募が多く人気があります。

自分がいいな、と思ったということは、他の人もそのように感じている可能性が高いです。

もちろんそういった求人には経験者が応募してくる可能性も充分にあります。

競争率が高いのだということをまずは頭に入れて、面接に望む必要があります。

企業が納得できる志望動機を明確に

これまでと全く違う仕事に未経験で応募した場合、面接官に一番つっこまれるのが志望動機です。

ここで採用担当者を納得させられるかどうかが、面接では最も大きな山場と言えます。

面接で想定される、

  • 「どうして経験のある分野ではなく未経験を選んだのか」
  • 「未経験のなかからなぜこの仕事(会社)を選んだのか」

といった問いにはスラスラと答えられるように準備をしておきましょう。

特に、応募した企業と自分自身のどの部分がマッチしていると思ったのか、自分の言葉で論理的に説明する必要があります。

そのためには応募先の企業の仕事内容と自分の得意分野を理解することが重要になってきます。

やる気は誰にも負けない!人間性と学ぶ意欲を示す

やる気を見せる
未経験者と経験者が同時に応募してきた場合、一般的に考えて有利なのは経験者です。

ただそれが、「やる気のある未経験者」と「やる気のない経験者」だったらどうでしょうか?

面接官も人間です。
これから一緒に働く同僚を選ぶのですから、その人のやる気や人間性も重視するのは当然のことです。

いくら経験者でも不真面目でやる気が感じられなければ、やる気のある未経験者を採用する可能性も大いにあります。

未経験者でも、やる気とこれから学ぶ意欲を示すことができれば、一発逆転のチャンスがあるのです。

もちろん、ただ口先で「やる気があります!」と言うだけでは誰にも信じてもらえません。

応募先の仕事内容をしっかりと調べるなど、「この人なら未経験でも採用してみたい」と企業が思うだけの材料を用意する必要があります。

面接で資格をアピールするのはどうなの?

もしなんらかの資格を持っている場合、面接でアピールにつながるのでしょうか?
答えはYESでもNOでもあります。

資格をやる気アピールにつなげる

もしその資格が応募先の仕事内容に関係するものであれば、資格をとっておくことはオススメです。

「資格を持っているから即採用」というケースは稀ですが、未経験者の採用では勉強をして資格をとったということを具体的なやる気のアピールにつなげることができます。

「やる気がある証拠に資格をとりました!」となれば、企業も熱意を認めてくれる場合があります。

もちろん、あくまで取得した資格が「仕事内容にそぐうもの」であった場合です。

資格を取るなら下調べを!

もし採用に有利になるように資格を取ろうと考えるなら、闇雲に勉強するのは意味がありません。

企業によってどの程度資格が採用に関係するかは異なります。

ほとんどの場合は資格が採用に直結することは稀だと考えて良いでしょう。

未経験OKでもし資格が必要であれば、間違いなく求人情報にそのことが掲載されています。

転職のために資格を取ろうと考えているなら本当にその資格が転職先の仕事に役に立つのか、必要とされているのかをしっかりと下調べする必要があります。

もし仕事や採用に全く関係のないものだった場合、勉強に費やした時間とお金が無駄になってしまいます。

前職の経験で活かせることをアピールする

未経験の転職で重要なのが、「前職での経験を活かすこと」です。

「未経験の分野に行くのに活かせることなんてあるの?」と思うかもしれません。

どんな仕事でも次に活かせる要素はあります。
面接官が知りたいのは、これまでの仕事でどのようなスキルを身に着けたかです。

未経験の転職であればなおのこと面接でしっかりと伝える必要があります。

面接でアピールできるスキルに、以下が例として挙げられます。

コミュニケーション能力

どんな仕事でもまず必要とされるのがコミュニケーション能力です。
社内・社外ともにコミュニケーションが滞ると、どんな仕事もうまく回りません。

採用のときに重視する点としてコミュニケーション能力を挙げる企業も多く、「ほう・れん・そう」に代表されるように、職場の人と円滑なコミュニケーションをとれる人材をどの企業も求めています。

前職ではどのようなことを意識して意志の疎通を図っていたのか、上手にアピールしたいですね。

事務処理能力

事務処理能力も、汎用的に必要とされるスキルの一つです。

  • 資料を分かりやすくまとめることができる
  • ワードやエクセルのパソコンスキルがある
  • 電話対応が当たり前にできる
  • 文章の作成能力がある

といった能力は、幅広く応用できます。

管理能力

もし前の職場でチームリーダーや管理職など人をまとめる仕事の経験があれば、それも大きなアピールポイントになります。

業種や職種は違っても、管理能力が買われて採用に至るケースも考えられます。

  • チームをまとめるリーダーシップがある
  • シフトを組むことができる
  • チームのメンバーに適切な仕事を振り分ける
  • メンバーの仕事の進捗状況を管理できる

以上のスキルはどんな職場でも管理職として必要とされる能力です。

危機管理能力

どんな仕事にもトラブルはつきものです。

万が一何かトラブルや問題が起きた時に、迅速かつ適切に対処できる危機管理能力も重要なスキルの一つと言えます。

もちろん起きた後だけではなく、トラブルを予測して未然に回避することも重要です。

面接では前職での具体例を出してどのように対処したのかアピールできると良いですね。

未経験者に人気の職種

未経験者に人気
未経験OKの求人にはどのようなものがあるのでしょうか?
未経験者で転職を希望している人に人気の職種を紹介します。

事務

未経験者の女性に特に人気なのが、事務職です。

事務の中にも医療事務や介護事務などいくつかの種類があります。
いずれも求人が少ない割に人気が高く、狭き門となっています。

一方で、ある程度の経験を積んでしまえば採用される可能性が高くなるため、はじめは交通の便が悪い場所など競争率が低い求人に応募して経験を積むのもオススメです。

WEBデザイナー

その名の通り、WEBサイトをデザインする仕事です。

未経験と言えどもイラストレーターやフォトショップなど最低限のスキルは必要です。
業務内容によっては、HTMLやCSSなどのコーディングが必要な場合もあります。

プログラマー、エンジニア

業界全体で需要が高まっているため、未経験OKの求人も多く見られます。

ただしプログラミングのスキルが全くない状態での採用はかなり厳しいため、まずはシステム開発の流れを理解して、プログラム言語についても最低限の知識をつけておくことが重要です。

経理

経理職も、専門的な事務スキルを身に着けたい人に人気の職種です。

未経験と言えども業務でワードやエクセルを使うため、基本的なパソコンスキルは必須です。
実務経験がない場合、最低でも日商簿記3級を取得しておく必要があります。

細かい数字を扱う仕事なので、正確さや慎重さが求められます。

CAD

CADのイメージ
建築物や部品、機械などの設計図をCADデータに入力するのが仕事です。

自動車などの工業製品から建物、アパレルまで汎用性が高い職種で人気があります。

未経験者からの転職を希望する人は、まずはスクールなどでAuto CADなどの基本ソフトのスキルを身につけることが重要です。

未経験から応募するなら興味がある分野を選ぼう

未経験からの転職を考えている人には、自分の興味がある分野に挑戦することをおすすめします。

転職活動を経て未経験から採用された場合、当然仕事で覚えることがたくさん出てきます。
慣れない仕事をしながら知識を増やしていくのは、想像以上に大変な作業です。

もし全く興味のない分野で採用された場合、その忙しさに耐えられるでしょうか?

「仕事だから当たり前」と割り切って覚えられるなら問題ありませんが、挫折してしまっては元も子もありません。

新しい仕事が自分の興味のある分野であれば、学ぼうという意思が自然と湧いてくるものです。

未経験OKだからなんでもいい!ではなく、いったん自分の興味や得意な事をよく考えてから応募してみてください。

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