出版業界の転職のコツって?編集者の仕事内容もご紹介!

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「出版業界で働いています」なんて聞くと、無条件に「華やかでかっこよさそう!」と思いますよね。
出版社に転職希望の方も多いのではないでしょうか。

しかし、どのような業務をするのか、どのくらい大変なのかって、実際のところはなかなか知る機会がないのでは?

今回は、出版業界の仕事の流れ、そして出版業界の中でも「編集業務」にスポットを当て、仕事内容や編集者に転職した方の生の声をご紹介します。

出版業界の仕事をのぞいてみよう!

出版の仕事――編集もそのうちのひとつですが、実はそれはほんの一部。

1冊の本や雑誌が世に出るまでには、いくつも細分化された工程があるのです。

出版社によっても踏む手順が微妙に異なる場合もありますが、だいたいの流れはこんな感じ。出版業界に興味がある方は、ぜひとも知っておいてほしいです!

1.著者とどんな内容・構成にするか企画を立てる。

2.著者から原稿が上がってきたら、すべてに目を通し、内容に矛盾などがないか、次にもっと細かく誤字脱字や表記の不統一などをチェック。

3.原稿を印刷所でゲラ刷り(校正紙といいます)にして、再度全体的な内容や誤字脱字などをチェック(いわゆる校正)、著者に見てもらう。
※このやり取りを何度か「著者⇄編集者」で行う。

4.校正作業と並行して、表紙など、本の外回り(装丁といいます)のデザインを決める。

5.修正がすべて終わって完成した校正紙・表紙などを製本して1冊の本となる。

一般的な書籍は、だいたい3か月ほどで完成しますが、テーマやボリューム、または依頼する著者によっては数年を要するものもあります。

1冊の本ができるまでには、確かに編集者が大きな役割を果たしますが、その裏では非常にたくさんの人が関わっているのです。

編集者という仕事


編集とは、こういうことをする! と明確に答えられる人は少ないと思います。

いったい、どんなことをしているのでしょうか。主な仕事としては、

・企画を立ち上げ、内容や構成を考える
・著者とのやり取り…原稿の全体像をつかみ、流れや構成がおかしくないか、見出しと内容に食い違いがないかなどをチェック。
・デザイナーとのやり取り…表紙や中身のデザインを打ち合わせながら固めていく。
・印刷所とのやり取り
・スケジュール管理

一言で表すと、「編集者=著者と内容についてやり取りをしながら、書籍や雑誌の企画から完成に至る一連の流れに携わる人」でしょうか。

ひとくちに編集者といっても、仕事の進め方ややり方は、会社の規模や体質などによっても変わってきます。

そしてそれが書籍、雑誌、あるいは漫画などでもまったく違ってくるのです。

一度出版社を辞め、Webライターに。その後、念願の専門書編集者へ!

では実際に、出版業界や編集者に転職した人の体験談をご紹介しましょう。

転職前の仕事を教えてください

新卒で、大手出版社へ就職しました。しかし、希望の編集部ではなく、総務部へ配属。

仕事内容は給与管理や社員の福利厚生関係でしたが、すぐ辞めるのはイヤで、3年ほど勤めました。何度か編集部に異動希望を出しましたが叶わず…

転職を決意したきっかけと活動内容は?

「3年間頑張ったし、社会人経験もそれなりに積んだからいいかな」と思ったんです。

在職しながら転職活動をしていましたが、そのときは出版社の中途採用募集がほとんどなかった。

そんなとき、以前から興味があって読んでいたサイトの中に「Webフリー編集者およびライター募集」という広告があったので、飛びつくように応募しました。

フリーになることで、収入面が不安でしたが、ともかくやりたいことを優先したかった。

面接時、「現在ライターが少ないので、書くことから始めてみませんか」という打診を受け、未経験で自信ゼロでしたが、やってみることに。編集長や編集者の方と企画を考え、自ら記事(皆さんがよく目にする、Web上のニュースのような記事)を書く。

最初は慣れず、編集者に泣きついていましたが(笑)、徐々にペースをつかみ、書くことが楽しくなっていきました。

週1回会社で打ち合わせ、後はちょこちょこ取材が入るだけで、ほとんど在宅仕事だったので、自分の時間も割と取れましたね。

再び出版業界へ転職したきっかけ、現在の仕事内容は?

そんなとき、たまたま私の記事を見たある専門書籍編集者の方が、「一緒にやらないか」と声をかけてくれたんです。それこそ自分がやりたかった分野の専門書だったので、嬉しかったですね。

現在は、著者を自分で探してアポを取るところから携わっています。

著者が決まったら、著者・編集長・私で企画・構成を考え、著者とのやり取り、内容の細かい校正から装丁のデザイナー探し、印刷所や製本所とのやり取りなどなど。小さい出版社なので、すべて自分で行います。

正直大変で、残業が多くなってしまう月もありますが、1冊の本を作り上げていく喜びは何にも代えがたいですね。
現在は週5で正社員として勤務しています。あのとき、リスクを顧みず、フリーランスWebライターの経験をしておいたことが今につながったんだと思っています。

〔Yさん、35歳、独身〕

印刷会社から出版社へ転職、編集者に

転職前の仕事を教えてください

DTP(出版物のデザイン、レイアウトなどの作業をコンピュータで行う)に興味があったので、新卒で印刷会社に入社しました。いわゆる、本の中身よりも、見出しや表紙のデザインを作る仕事。

もちろん、中身とデザインがかけ離れたものではNGなので、ある程度内容も読み込みます。そこで、ちょっとした誤字脱字や表現などに訂正を入れる場合もあります。

転職を決意したきっかけと活動内容は?

ある出版社の編集者さんと仕事をしたとき、「○さん(私)の校正とか指摘、すごく的確ですよね。編集に向いてるかも」と言ってくれて、心が動きまくったんです(笑)

内容を読む機会が多くなるうちに、編集という仕事にも興味を持ち始めていたので、この編集者さんの言葉が背中を押してくれた感じですね。

印刷会社に在職しながらの転職活動でした。雑誌よりも、しっかりした読み物を作りたかったので、新聞の求人欄で専門書出版社や大学出版社を中心に6社ほど受けました。ネットでは探さなかったですね…

相手は出版社、文章を読む達人揃いだろうと思ったので、とにかく履歴書や志望動機作成にかなり時間をかけました。

現在の仕事内容は?

某大学出版社に正社員として入ることができました。印刷所で身に付けたスキルや知識、なにより編集者さんとやり取りした経験がすごく役立っていますね。

現在は、大学生向けのテキストの企画立案・著者とのやり取り・事実考証(テキストなので、事実と合っているか調べること)などの業務をしています。

細かい校正や、表紙などのデザインは、編集部ではない専門の部署が行いますが、著者の「こういう本にしたい」という希望は編集者である私がやり取りします。

机に向かっている時間がほとんどで、決して華やかな仕事ではないですが、1冊の本に自分が深くかかわっていることを実感できるし、著者からの「ありがとう」が何より嬉しい! 最高の仕事だと思っています。

〔Kさん、40歳、子ども3歳(転職は結婚前)〕

出版や編集未経験でも、得意な分野を活かせば転職は叶うかも!

出版業界の転職、特に編集者として転職する場合は、どうしても同じ職種からのスライドあるいは似たような業種からの転職が強いようです。即戦力として、やはりある程度の経験や実績を持った人が欲しいということなんでしょうか。

しかし、決してそれだけではありません。

得意な分野を持っている、それも充分なスキルです!

たとえば、音楽系の書籍を作っている出版社であれば、音楽に対して深い興味と知識を持った人が歓迎されます。
最初はフリーランス、あるいはアルバイトなどで編集業務に関わってみるのもひとつの方法です。

経験を積んで人脈を広げておけば、思わぬところで関係者とつながり、新しい世界が開ける可能性も高いのです。

田崎美穂子
20年近くお堅い出版社で正社員として、主に編集を中心とした業務を担当してきました。 退社後すぐにフリーランスになり、ママ友ネットワークと3児の母である経験を生かし、ワーキングマザー向けの記事を執筆。最近は、美容関係・受験関係の記事も多数執筆しています。
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