Uターン・Iターン転職【基礎知識&仕事探し編】

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UターンIターン転職

出身地へのUターン転職、なじみの無い土地へ移住するIターン転職を考える人が近年増加傾向にあると言われています。

個人のライフスタイル、職業観の多様化に加え、政府や地方自治体の様々な助成制度がこれを後押ししています。

主流では決して無いものの、首都圏から地方への人の流れは今後も一定量で続くことが予想されます。

国は地方創生に力を入れているし、個人でも田舎暮らしを夢見る人も多いわよね。
 
転職活動の選択肢のひとつとして検討してみたいけれど、求人が少なそうだしどのように仕事を探したらいいのかしら?

地方出身の方だけでなく、都市部で育った方にもぜひUターン・Iターン転職について知っていただきたいと思います。
 
2回に分けてお送りするUターンIターン特集、第1回目は「基礎知識&仕事探し編」と題して解説します。

Uターン転職・Iターン転職とは?

最初にUターン転職、Iターン転職という言葉の意味を説明します。

Uターン転職とは

Uターン転職とは、「生まれ育った地方から都市部へ移り住んだ人が、自分自身(または配偶者など)の出身地で転職先を探し、出身地へ戻ること」を意味します。

東京出身者が地方へ就職した後に東京へ戻る場合もUターンに該当しますが、現状では極少数であり、メディア等で話題となるUターンは、概して都市部→地方という人の流れを示しています。
今回の記事でも都市部→地方への流れを中心にお話ししていきます。

Iターン転職とは

一方、Iターン転職とは、「なじみの無い土地で転職先を探して、生活拠点を移すこと」を意味します。

一般的には大都市圏出身者が地方へ移住することを意味しています。

Uターン・Iターン転職の理由 TOP5

続けて、転職希望者がなぜU・Iターン転職を選択するのかを見ていきましょう。

Uターン、Iターンの転職希望者に聞いた転職理由の中からTOP5をそれぞれご紹介します。

Uターン転職を希望する理由 TOP5

  1. これまでのキャリアを出身地で発揮し、出身地の発展に貢献したい
  2. 親が高齢になり、面倒を見る必要がある
  3. 都市部での生活に疲れた
  4. 子どもを育てる環境を変えたい
  5. ワークライフバランスを見直したい

Uターン転職の場合、転職希望者の出身地に対する思い入れ、そして良くも悪くも人間関係のしがらみが理由として挙がることが多いです。

また都市部での生活に心身共に疲れてしまい、Uターンを志向するケースも少なくありません。
一見後ろ向きな理由に見えるかもしれませんが、生活の質を本人にとって好ましい状況に変えることは大切なことです。

Iターン転職を希望する理由 TOP5

  1. ワークライフバランスを見直したい
  2. 子供を育てる環境を変えたい
  3. 自然豊かな環境で生活したい
  4. 地方の活性化に貢献したい
  5. 趣味を活かした仕事に就きたい

Iターン転職の理由からは、都市部に住んでいては叶いにくい環境を、地方に求めていることが見て取れます。

私の友人にもスキューバダイビングが趣味で、沖縄県へスキューバのインストラクターとしてIターン転職をした人がいるわ。
趣味を存分に楽しめる環境を実現するなんて理想的なIターン転職よね!

U・Iターンを後押しする社会的な背景

先にご紹介した個人レベルの理由だけでなく、社会的な背景もUターン・Iターンの転職増加に影響しています。
認定NPO法人 ふるさと回帰支援センターは、次の3つの出来事もUターン転職・Iターン転職を加速したと発表しています。

  1. 2008年のリーマン・ショック
    →希望する職に就けない若者が、活躍できる場を求めて田舎暮らしに希望を見出して地方へ向かった。
  2. 2011年の東日本大震災
    →福島の原発事故による放射能被害から子どもを守ろうとする一部の子育て世代が、西日本での田舎暮らしを求めた。
  3. 2014年の「増田レポート」(※1)による政府の2015年「まち・ひと・しごと創生本部」の立ち上げ、地方創生交付金の配布。
    →自治体の移住・定住政策がさらに活発化

<認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター ホームページより一部抜粋>
(※1)増田レポートについては次項にて解説します。

特に3の影響は非常に大きく、政府・地方自治体が本気で対策に乗り出しているのが近年の流れです。
自治体によっては、東京事務所にUターン・Iターンに関する相談窓口を常設したり、定期的にUターンIターン転職フェアを独自で開催したりと、
その取り組みは多岐にわたります。

「増田レポート」とは?

日本創生会議の座長である増田寛也氏が中心となってまとめ、2014年に発表したレポートが「増田レポート」と呼ばれています。

簡単に要点をご紹介します。

  • 少子高齢化と東京一極集中により、日本の地方自治体の約7割が消滅の危機を迎えている
  • 地方の人口減少は上京者の減少に直結し、東京も無関係とは言っていられない状況である
  • 東京という巨大マーケットが縮小していく危機にさらされている

U・Iターン転職の情報収集方法

UターンIターンの仕事情報探し

Uターン・Iターン転職を思い立ったら、まずは情報収集を始めましょう。

情報収集の手段として、主に活用できるものは次のとおりです。

  • 政府の情報サイトや相談窓口
  • NPO法人の情報サイトや相談窓口
  • 地方自治体の情報サイト
  • 転職サイト
  • 転職エージェント
  • ハローワークの地方就職支援コーナー
たくさんあるわね!
そうなんです。
活用できるように、それぞれ解説していきますね。

政府の情報サイトや相談窓口

まずは政府主体のものからご紹介します。
まだ希望する地域が定まっておらず、全般的な情報をバランス良く得たい方にオススメです。

1.全国移住ナビ

総務省が開設している、「全国移住ナビ」という情報サイトがあります。
個人が好きな自治体を見つけて、移住を検討できるように、複数の切り口からマッチする自治体にたどり着けるような構成になっています。

  • 仕事情報
  • 住まいに関する情報
  • 生活環境や交通に関する情報
  • 観光情報
  • 移住体験談
  • 自治体のPR動画
複合的な情報を得られるので、移住後のミスマッチを防ぐ意味でも良いサイトと言えますね。

仕事情報は、各自治体が集めた求人情報だけでなく、ハローワークの求人情報も検索することができます。
職種や、年収、雇用形態など、詳細条件を設定して検索することができるのが強みです。

このサイトの良いところは、移住した人々の体験談が豊富に見られるところです。
様々な年代や家族構成のパターンがあるので、ご自身と近い境遇の体験談を参考にすると良いと思います。

2.移住・交流情報ガーデン

移住交流ガーデン

東京都中央区京橋にある施設、「移住・交流情報ガーデン」は、移住に関する支援をワンストップで行っています。
予約不要で誰でも訪れることができます。
この施設には次の3つの機能があり、全て無料で利用可能です。

  1. 相談コーナー(移住・就農・仕事)
    地方への移住・交流についての一般的な相談、問い合わせに相談員が対応してくれます。
    (仕事情報や就農支援情報などは専門の相談員が対応。)
  2. 地域資料閲覧コーナー、イベント・セミナースペース
    各自治体が作成した移住・交流に関するパンフレットが揃っていて、自由に閲覧したり持ち帰りすることも可能。
    自治体の主導する移住相談会や移住に関する情報を提供するセミナー、地域のPRイベントを随時実施しています。
    (実施日程などは、ホームページのイベント情報案内を確認して下さい。)
  3. 「全国移住ナビ」・情報検索コーナー
    連携している情報サイト「全国移住ナビ」を利用して、自由に地方への移住・交流に関する情報を検索できるように、専用パソコンを3台設置しています。
セミナースペースでは、週に2回程度イベントを開催しています。
U・Iターンを歓迎する企業の合同説明会などもあるので、
興味のある自治体のセミナーには積極的に参加して、比較検討すると良いですよ。

NPO法人の情報サイトや相談窓口

NPO法人ふるさと回帰センター

NPO法人ふるさと回帰センター

地方暮らしやU・Iターン転職、地域との交流を深めたい方をサポートするために、全国約850地域と連携して地域の情報を提供し、都市と農村の橋渡しによって地方の再生、地域活性化を目指している団体です。

NPO法人ふるさと回帰支援センターのホームページ上では、直接求人検索をすることはできませんが、
有町の交通会館内に同団体の施設がありますので、こちらへ出向けば求人情報も得られます。

同ホームページ上ではセミナーの検索や予約が可能です。

セミナー開催数はなんと年間400回以上と群を抜いています。

地方自治体の情報サイトや窓口

地方自治体の相談窓口

出身地に戻りたいUターン転職希望者や、すでに希望する地域が定まっているIターン希望者にオススメです。

特定の地域の求人情報や生活に関する情報、関連イベントの情報などを得ることができます。
都道府県単位だけでなく、市町村単位でも存在し、非常に数が多いため、こちらでは一部のご紹介に留めます。

1.全国各地のU・Iターン支援情報サイト

北海道で暮らそう!

岩手県U・Iターンシステム

ベリーマッチとちぎ

いしかわ暮らし情報ひろば

にいがたU・Iターン総合サイト にいがた暮らし

静岡県公式移住・定住情報サイト ゆとりすと静岡

WAKAYAMA LIFE 田舎暮らし応援県わかやま

かがわ暮らし 香川移住ポータルサイト

ながさき移住ナビ 長崎県移住支援公式HP

ここでご紹介したのはほんの一部で、全国各地の自治体に同様のサイトがあります。
興味がある自治体について、検索してみて下さいね。

2.アンテナショップにも窓口があるケースも

アンテナショップと聞くと、その地域の特産品が売っているイメージが先行しますが、
実はU・Iターンに関する情報を得られたり、相談窓口を設けているところもたくさんあります。

東京の表参道にある新潟県のアンテナショップ、ネスパスはその一例です。

転職サイト

転職サイトとUターンIターン

U・Iターン転職にも転職サイトは役立ちます。
転職サイトは、政府や地方自治体の情報サイトと比べると、検索のしやすさ、条件設定の細かさが優れています。

リクナビNEXTやDODA等の大手サイトは、求人数も豊富な上、東京に本社がある企業で地方採用を行っている場合でもしっかり検索結果に反映してくれるため使い勝手は抜群です。

掲載無料のハローワークだけに求人を出している企業よりも、転職サイトに求人を掲載している企業の方が概して年収が高めであることも見逃せないポイントです。

転職サイトに掲載されている求人のほとんどがいわゆるホワイトカラーの求人ですので、希望する職種が該当する場合はぜひ利用してみて下さい。

また求人媒体各社が主催するUターン・Iターン転職フェアもあります。
大都市圏で開催されているので、利用してみて下さいね。

転職エージェント

転職エージェントとUターンIターン転職

U・Iターン転職をする際に、転職エージェントを利用するのも一手です。

転職エージェントを利用すれば、求人情報を集めてもらうだけでなく、応募に至ったあとは、面接の日程調整なども対応してもらえるので本人の負担が軽減するのがうれしいですね。

年収の交渉を任せられるのはもちろん、面接の交通費や、引っ越し費用(企業側に一部負担してもらえるケースあり)などの交渉を任せられるのも見逃せないメリットです。

U・Iターン転職の場合は、次の点に着目して利用するエージェントを選んでみてください。

  • 希望する地域の求人情報を十分に持っていること
  • 希望する職種・業種に関して紹介実績が多数あること

大手の転職エージェント1~2社と、希望する地域に特化した転職エージェントにも並行して登録すると、求人情報をより確実に集めることができます。

転職エージェントに関する詳しい情報はこちらからどうぞ
転職エージェントとは?利用前のよくある疑問や不安を解決します!

ハローワークの地方就職支援コーナー

ハローワークの地方就職支援

厚生労働省は大都市圏のハローワークに、地方就職支援コーナーを設けています。

東京の場合、ハローワーク品川(東京都港区芝)に地方就職支援コーナーがあります。

こちらでは地方へUターン・Iターン・Jターン(※2)を希望している方や、農業・漁業・林業などの第一次産業に就きたい方への情報提供及び職業相談・求人紹介を行っています。

また、東日本大震災の原発事故を受け、福島県から首都圏などへ避難した方などへ、福島県へ戻って働くために支援にも力を入れているのが特徴です。

※2 Jターン:地方出身者が都会の大学へ進学し卒業後、出身地とは異なる地方の企業に就職すること。地方出身者が都市の企業で働き、出身地とは言葉る地方の企業へ転職することはJターン転職と言う。

仕事情報と生活情報をバランス良く集めよう

今回の記事ではUターン・Iターン転職の基礎知識と、仕事情報の探し方についてご紹介してきました。

転職するだけでなく、生活拠点も変わるとなると、大変なことは間違いありませんが、
政府や自治体、転職エージェントなどを上手に活用すれば、だいぶ負担を軽減できるはずです。

仕事情報も大切ですが、生活に関わる地域の情報もしっかり集めることが成功のコツ。
それをぜひ覚えておいてくださいね。

今回の記事の続き、Uターン・Iターン転職【生活編】もぜひご覧ください。
移住後の生活でつまづかないためのコツや、利用できる助成制度などについてご紹介する予定です。

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