Uターン・Iターン転職【生活編】

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UターンIターン転職

2回に分けてお送りしているUターン・Iターン転職の記事。
初回の基礎知識&仕事探し編に続き、2回目である当記事では、【生活編】と題してお送りします。

Uターン・Iターン転職は、生活拠点を移すがゆえに、通常の転職よりも情報収集がより重要に。
これを怠ると、転職の満足度が残念ながら下がってしまいます。

転職後に「イメージと違う」と感じ、元の生活とのギャップに耐えきれなくなり、都市圏に戻るのはできれば避けたいですよね。
 
特にイメージ先行になりやすいIターンは要注意!
もちろん、地域に馴染みを持っているUターン転職であっても、油断大敵です。

Uターン・Iターン転職を試みる方は、行動力がある方が多いと思うけれど、「思い立ったら即行動」は危険なのね。

新しい環境に飛び込めば、戸惑ったり、ストレスを受けたりするのは当たり前のことです。
だからこそ、「心の余裕」を持って新しい土地に徐々になじんでいけるように、移住前に準備することが重要です。

今回の記事では生活面で着目すべき点や、移住の役に立つ情報をご紹介していきます。

生活費を精査する

UターンIターン年収下がる

地方への転職=年収が下がる、というのは広く認識されていることだと思います。
首都圏と比較すると地方の給与水準は低くなるため、Uターン・Iターン転職では年収が下がる可能性があります。
また福利厚生面でも差が生じます。

この点に不安を覚える方は少ないないはずです。
まずは現在の生活費、そして移住先の生活費を精査して比較することからはじめましょう。

給与が下がっても、地方は生活費が安いから問題無いのでは?

生活費については、地方だから安いと一括りにせず、よく精査する必要があります。
移住してから「あれ?思ったほど生活費が下がらない!」などということの無いようにしたいものです。

年収がどの程度減るかを想定しつつ、移住後の生活費を精査しておくことが大事です。
特に金額が変動しやすいところをご紹介します。

1.住居費・住宅費

住居費・住宅費

家賃や土地価格の相場は都市圏に比べて下がります。地方は生活費が安いと言われるゆえんです。

例:2DK・2LDKの平均的な家賃

東京都→ 10万6,600円

地方 →  6万2200円

実に4万円以上の開きがあります。
生活費の多くを占める住居費は大幅に下げることができそうです。

Uターンで親世帯と同居する場合は、住居費はほぼかからなくなりますね。

2.交通費

地方では車通勤が当たり前の地域も多いです。
買い物など、日常的に車を必要とする地域では、家族で数台所有する必要があるので、購入費用はもちろん、維持費(ガソリン代、税金、車検料、保険料)などがかかるようになります。

公共交通機関を活用できる都市圏に比べて、交通費は高くなります。
ただし駐車場コストは格安。

自動車免許を持っていない場合は、取得するための費用も必要です。

3.食費

UターンIターン生活費

生産地が近いものは、新鮮で安く、美味しいものが簡単に手に入りますが、それ以外のものは日用品を含め、都市圏と価格がほぼ変わりません。
商業施設が少ない地域では競争原理が働きにくいために、食料品(産直品以外)や日用品は都市圏より価格が高いことも。

4.光熱費

最も注意しなければならないのが、冬季の暖房費です。
寒い地域では月に5万円程度かかるようなところもあるほどです。

他には、人口の少ない地域では、都市ガスではなくプロパンガスを利用するところもあり、都市ガスと比べて料金が割高になります。
また水道料金は、過疎地では基本料金が非常に高くなりますので要注意です。 (最大10倍程度の差がつく)

田舎暮らしに憧れる人に人気の高い古民家も、断熱効果が低いので光熱費は高くなる覚悟を。
水道光熱費を抑えたい方には、比較的新しい設備の整ったマンションがオススメです。

5.教育費

教育費

都市圏では、中学受験をする率が高いですが、地方では私立中へ進学する率は高くありません。
高校も私立校の数自体が少なく、公立校優位なところが多いので、公立校を選択すればコストはさほどかかりません。

学習塾が少ないことを懸念する親御さんもいますが、オンライン授業や、タブレット教育など、通学を必要としない教育サービスもますます充実しているので、それらを活用するという方法もあります。

ただし大学や短大、専門学校の数が少なく、子どもが大きくなると進学で地元を離れるケースも多いため、学費に加えて仕送りが発生し金銭的な負担が増加するデメリットがあります。

6.医療費

大人に関してはほぼ同等と考えられますが、子どもの医療費は自治体により大きく変動します。
医療費助成の内容が自治体により異なるからです。

移住先候補地の医療費助成の内容は必ず調べておきましょう。
自治体間の差は、次の4点です。

  1. 助成の対象年齢
  2. 全額無料か、一部負担金があるか
  3. 親の所得制限の有無
  4. 現物給付か償還払いか

お子さんがいるご家庭や、これからお子さんを持つ計画があるご家庭では特に影響が大きいので注意が必要です。

若い世代を増やしたい地方自治体では、施策として医療費助成を手厚くしているところもあるので、ぜひ情報収集してみて下さい。

地方のメリットを活かし年収減をカバー

年収は減るし、生活費もそんなに下がらないかもしれないなんて、モチベーションが下がるわね・・。
確かにそういった一面はありますが、地方ならではのメリットを活かして年収減をカバーすることもできますよ!
ぜひ参考にしてくださいね!

保育園に入りやすいので共働きしやすい!

共働き

首都圏を中心に保育園の待機児童数が社会問題化していますね。
平成28年4月時点の待機児童数は23,553人。

Uターン・Iターン転職で、待機児童数の少ない地方へ移住すれば、子どもを安心して預けることができ、共働きで収入を得ることも可能です。

待機児童数が0~50人の地域をまずご紹介します。
(平成28年4月の厚生労働省調査結果より)

都道府県名待機児童数
青森県0人
山形県0人
新潟県0人
富山県0人
石川県0人
福井県0人
山梨県0人
長野県0人
鳥取県0人
群馬県5人
和歌山県10人
佐賀県18人
岐阜県23人
秋田県33人
島根県38人
高知県42人

続けて待機児童数が多い都道府県ワースト10ランキングをご覧下さい。
(平成28年4月の厚生労働省調査結果より)

順位(ワースト)都道府県名待機児童数
1位東京都8,466人
2位沖縄県2,536人
3位千葉県1,460人
4位大阪府1,434人
5位兵庫県1,050人
6位埼玉県1,026人
7位福岡県948人
8位岡山県875人
9位宮城県638人
10位神奈川県497人

首都圏(東京、千葉、埼玉、神奈川)のみで、11,449人と、全国の待機児童数の48.6%を占めていることがわかります。

首都圏以外でも、保育所の数が子どもの数に追いつかず、待機児童数が多いところもありますので、共働きを予定されている方は注意して調べてみて下さい。

ワークライフバランスを改善して副業をする

地方では大都市圏に比べ、総じて残業時間が短い傾向にあります。
移住して、残業時間を減らした部分で、空き時間に副業をして収入を得る方法もあります。

もちろん転職先企業が副業を認めている場合に限られますが、インターネットを利用したものなど、住む場所で制限されない副業も多いので検討してみてはいかがでしょうか。

比較的取り組みやすい副業の一例をご紹介します。

◆アフィリエイト
ホームページやブログなどの媒体を利用して、広告を貼り、その効果に応じて報酬が得られます。

◆youtube
動画投稿サイトyoutubeに動画を投稿して、再生回数に応じて広告収入を得られます。

◆写真やイラストの販売
広告などに使用できる写真やイラストの素材を作成して、インターネット上で販売し収入を得るものです。
写真撮影が趣味の方や、絵を描くのが得意な方は挑戦されてはいかがでしょうか。

◆請け負い方の在宅ワーク
在宅で仕事を請け負って収入を得ることができます。
仕事は、ホームページ作成、アプリ・ウェブ開発やロゴ・チラシ作成、ライティング、データ入力など幅広く、初心者でも比較的取り組みやすいです。

◆ネットオークション・ネットフリマ
不用品などを売買して利益を得られます。スマートフォンさえあれば、手軽にできることで幅広い人が利用しています。

知らないと損!全国自治体の支援制度

多くの移住者を呼び込むために、全国の各自治体では、様々な支援制度を用意しています。

非常に数が多いので、全てをご紹介することはできませんが、支援制度の中からオススメできるものをいくつかをご紹介します。

住まい編

住宅の新築・購入で最大200万円!

石川県かほく市では、「かほく市若者マイホーム取得奨励金制度」という制度で、若者の定住を支援しています。
市内に住宅を新築・購入し生活する人は、最大200万円の奨励金を得ることができます。(諸条件を満たす場合)

最大200万円はすごい!住宅は人生最大の買い物だし、この制度はうれしいですね。

移住者に土地を無償で差し上げます!

北海道の八雲町では、住宅の新築を条件として、移住者に町有地の一部を無償譲渡してくれます。
町内に一親等以内の親族が在住という条件があるので、Uターン転職の場合に限られますが、土地無償とは太っ腹です。

全国の自治体で住宅取得、リフォーム費用の補助金など、数多くの支援制度があります。
寒さの厳しい地方では、薪ストーブの設置費用の補助などがあるところも。

子育て編

子育て支援

子育て世帯に対して最大72万円の補助金

福岡県芦屋町に町外から転入し、民間賃貸住宅に居住する子育て世帯に対し、家賃の一部として月額上限2万円を最長36か月(最大72万円)、芦屋町商工会が発行する商品券で補助する制度があります。
自治体に加入することなど、諸条件がありますが、地域に根ざして生活していきたいご家庭にはうれしい制度ですね。

第三子以降、出生児1人につき100万円!

子どもがたくさん欲しいご家庭にオススメなのが、愛媛県 伊方町。
出産子育て費用の負担軽減を図るため、第3子以降の出生児1人につき、総額100万円が支給されます。

仕事編

起業家に快適なオフィスを提供

秋田市では、秋田市内の多種多様な業種・業態の起業化を促進し、発展をはかることを目的として、起業家の方へ快適なオフィスを安価で提供しています。
賃料はなんと1万円台~というリーズナブルさで、更新すれば最大5年間、入居することができます。

創業支援などの他にも、農林水産業関連の制度も多数あります。

移住 転入編

移住支援補助金 最大150万円!

北海道士幌町では、町外からの移住世帯に対して最大150万円の補助金を支給します。
(※補助金の一部は、商品券)

移住にかかる費用は大きいのでこういった支援制度を用意している自治体は他にもたくさんあります。

最長3年間、毎月1万円!Uターンなら更にもらえる

兵庫県洲本市では、転入された世帯(世帯主の年齢が満50歳未満の2人以上の世帯)に、最長3年間補助金(月額1万円)を交付します。
Uターン世帯には、1年間、月額1万円を加算して交付してくれるそうです。

Uターン世帯なら最大48万円(36万円+12万円加算)ですね。

健康・医療編

医療・健康に関する支援制度

75歳以上は通院、買い物等のバス乗車料金全額補助!

鹿児島県徳之島町では、75歳以上の高齢者を対象にバス乗車料金を全額補助しています。
経済的な負担を軽減することでバス利用による外出を促して、健康な日常生活の維持を図っています。

ひとり親家庭の医療費、全額助成!

愛媛県四国中央市では、市内在住で条件を満たすひとり親家庭に対して、医療費を全額助成します。
母子家庭だけでなく、父子家庭も対象になることがこちらの制度のポイント。

まずはお得に移住体験をしてみよう!

移住体験

移住後に問題になる都市生活とのギャップを少しでも減らすためには、現地で生活してみるのが一番。

全国の自治体では、そんなニーズに応えるために、移住体験のプランを用意しているところがたくさんあります。

例えば、島根県では「お試し暮らし体験」として、同県内市街地の空き家を、移住生活体験施設として県外在住のUIターン希望者に貸し出しています。
賃借期間は1週間以上ですが、最長3か月まで対応してくれます。

賃貸料は、6泊(1週間)までで15,000円と割安です。(7泊目より別途料金追加)

実際にその地で生活してみるのはとても大事なことね。

移住体験などの情報は、ニッポン移住・交流ナビにも多く掲載されています。
ぜひ参考にしてみて下さい。

地域コミュニティの情報は必ず集めよう

地域コミュニティの情報

移住先で「こんなはずじゃなかった、、。」とならないために、もう1点重要なことがあります。
それは地域コミュニティの情報を収集することです。

大都市圏での生活しか経験の無い方には、地方の地域コミュニティをわずらわしく感じて大変なストレスにつながるケースがあるからです。
 
町会や婦人会、子ども会、消防団、など一般的に人口が少ない土地であればあるほど、地域住民の役割が大きくなる傾向にあります。

朝の清掃やゴミ出しの細かいルール、祭りへの参加やボランティアなど、独自の風習が存在している地域では、住民はこれを尊重して参加することを求められます。

転入者も当然、地域のルールに従うことを期待されています。

もちろん地域のコミュニティにはメリットもたくさんありますから、価値観があえば非常に住みやすいところになるはずです。

メリット、デメリットを知った上で、判断できるように地域コミュニティの情報を集めるようにしてみて下さい。

移住体験をして近隣住人の方に聞く手もありますが、聞きにくい方も多いのではないでしょうか。

地域コミュニティの実態については自治体へ直接状況を問い合わせるのが無難です。
また、先にご紹介した全国移住ナビの、移住体験談も参考になると思います。

今はUターン・Iターンの好機

UターンIターンのチャンス

地方で働く場合、東京と比べて給与レベルは下がりますが、有益に使える時間が増えます。
それは趣味に費やす時間かもしれませんし、家族とのふれあいの時間かもしれません。

そして都市生活では得られなかった自然との共生があります。

Uターン・Iターンにはリスキーなイメージもありますが、現在は幸いなことに移住を成功させた方々によるWEBでの情報発信が盛んで、よりリアルな情報を得ることができるようになってきました。

地方自治体の支援も多数ありますし、ITの発展によって大都市圏と地方での暮らしのギャップも以前より緩やかになっているはずです。

今後も引き続き、都市部から地方への人の流れは一定数続くと予想されます。

こういった背景から、一昔前よりハードルが下がっている地方への移住。
あなたも選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか。

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